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506:俺がドラゴンズドグマで体験した事 ~これ神ゲーだと感じた瞬間~ [PS3]

少し長くなりますが
ドラゴンズドグマというゲームについて書こうと思います。

あえてレビューと銘打たずに体験した事をただ綴ります。

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俺はポーンを3人連れて、とある洞窟を攻略していた。

大事な手紙を運んでいた荷馬車がガーゴイルに襲われ
荷物ごと盗まれたので、それを探し出すという感じのクエストだったと思う。

その洞窟というのが
縦穴の構造で、高い場所から低い場所まで高度差がかなりある。
油断したら落下死する場所だ。

ちょっと初見ではわかりにくい箇所に
目的の荷物がある場所へ至る道があるせいで
かなり迷った。

長時間の探索で消耗し、いつの間にか
メインポーン以外のポーンをロストしていた。
(ポーン=AI操作の仲間)

落下死する場所も多い洞窟の為、
サブポーン落下死していたのではないかと思う。

なかなか見つからない手紙。
目的の場所は見えているのに
そこへの道筋がわからない。

少し焦っていた俺は
メインポーンを置き去りにしてでもダッシュを駆使して
洞窟内を行ったり来たり。


そのうち、離れている時に
メインポーンがモンスターに絡まれ窮地に陥った。


・・・・・・救出は間に合わなかった。

全てのポーンをロストした俺は
たった一人残された。

消耗していたため、回復アイテムも残り少なかった。
(たまたま倉庫に全部預けたまま町を出発していたため
そもそもほとんど持っていなかったのだが。)

しかし、これまでずっとポーンと一緒に旅をしていたので
一人旅の緊張感は段違い。
新鮮な気持ちと独力でこなす緊張感がかなり心地よかった。

ここで大事なのは”なりゆき”で一人旅状態になった事。
自ら課した縛りプレイではないのだ。
普通にプレイしてて発生した不測の事態。

でも、そのことが逆に大きいモチベーションになった。
このまま一人で無事にクエストを完了し街に戻る。
面白いやってみよう、と。


どうにかこうにか
目的の郵便物を見つけ、あとはこれを街に戻って依頼主に渡すだけ。
ひとまず安心した俺だったのだが・・・

冒険はまだまだここからだった。


俺は洞窟を脱出した。

が、この洞窟には出入り口が2つあった。

俺は来た方の出入り口とは別の出入り口から外に出たのだ。
理由は単純、こっちの出口の方が近かったから。

外はもう明るくなっていた。
だが朝ではない、おそらく昼だ。
このゲームに時間表示はない。空の様子から自分で判断する。

外に出た俺はまず地図を見て、位置を確認をする。


俺が洞窟に入った方面の出入り口は近いように見えた。
地図上の空白部分(未踏破部分)を通らなければならないが
見た目にはそう遠くないように見える。

これならすぐに元の場所へ戻り、そして街へ帰れるだろうと思った。

結果的にこれは誤算だった・・・地図の縮尺を甘くみていたのか
地形的に迂回する事になったのか記憶が定かではないが
とにかくこの時の見通しは甘かった。


俺は初めて見るその場所を進み始めた。

目の前に泉?のような浅い水溜りがあった。
その先にハーピーが飛んでいるのが見える。

普段見慣れている浅瀬とは少し色合いが違うのが気になったが
俺はそのまま進んだ。

水に足を踏み入れた瞬間
突然視界が奪われた。

そう、それは毒の沼的なアレだったのだ。

視界の奪われ方もヤバイ
アクション性の高いゲームなのに
マジで何も見えなくなる。

とにかく俺はいったん下がった。

しかし、音でわかる。

さきほど遠くに見えたハーピーは俺の存在に気付き
襲ってきたのだ。

HPも半分くらいまで減っていて薬草もない。
ここで無駄に消耗するとまずいかも・・・と嫌な感じがよぎる。

一匹か二匹だったと思う。
数が少ないのが救いだった。

がむしゃらに剣を振ってもカスりもしなかった。
無理はせず動き回りながら盲目の自然回復を待つ。

ハーピー側の攻撃が手ぬるいのもあって
やがて視覚は回復し、事なきを得た。

ハーピーを葬った俺は、ふぅっと息をつき
毒沼を避け、先へ進んだ。


・・・・・・ん?
おいおい、マジかよ・・・
そのすぐ先にはなんとキメラが待ち構えていた。

すでに何回か戦ったことがあるから
先に壊すべき部位などのセオリーはわかっている。

しかし今までとは明らかに違う戦闘の条件。
「ポーンが一人も居ない!」
おまけに消耗しててアイテムもない!

この瞬間、俺は敵をスルーしてガン逃げするのは禁止にした。
禁止は言い過ぎだけど、それはもうほんとの最終手段にしよう、と。
街に戻るまでに遭遇した敵は全部倒す。倒さないと先へは進まない。
・・・実際、このゲームその気になって本気で逃げれば
大抵の敵は振り切る事が出来る。
しかし、俺は自然の成り行きで発生した
このサバイバルゲームを全力で楽しもうと決めていた。

このキメラとガチンコで戦う!倒して生き残る!

キメラとの一対一の戦闘が始まった。

ポーンが居る時とは難易度が圧倒的に違うw
というか別ゲーに近い。
ポーンや回復アイテムが充実してると
ゴリ押しでどうとでもなってしまう。

でも今の状況は、そのどっちもない。
限られたリソースどころかほぼ使い切ったアイテム。
(道中で薬草くらい生えてるだろうという見通しもあったのだが
思いのほか早く強敵に遭遇してしまったのだ)

敵の予備動作をしっかり見てガードや避けをしなければならない。
この時、このゲームで
今更になって初めて心がけるようになった。


戦闘は長時間に及んだ。

蛇頭を切り離し、山羊頭を潰す所までは
比較的容易にいける。
そこからが一番手ごわい。

今までポーンという仲間のおかげで
ぬるま湯のような戦闘だったせいか苦戦する。
被弾を避けられない。

少しずつ減っていくHP・・・
距離を置いたりしながら戦っているうちに
だいぶ、戦闘の場所が移り変わっていた。

気が付くと新たにハーピー達が周囲に集まっていた。
キメラと戦闘中だというのにハーピーが数匹増量である。

もうどうやって戦ったかよく覚えていない。
キメラの攻撃がハーピーにも当たるので
何匹かはキメラが殺していた気がする。

とにかく必死だった。

やがてハーピーは残り一匹だけになった。

しかし、俺のHPもほとんどあと一発大きいのを貰えば終わる瀕死状態。
だがキメラのHPもおそらく1発か2発で落とせるまでに削った。

ハーピーの存在を考えると安易に動けない。
攻撃せずに機会を伺う俺。ハーピーがうざい!
もうダメかもしれない。いつ死んでもおかしくない。

その時

偶然それは起きた。

キメラが足元にある火薬樽を踏んだのだ。
本当に偶然である。

地面に半分埋まっている状態の火薬樽に俺は気付いていたものの
拾い投げて当てるという使い方しか知らなかったため
敵に踏ませるという発想は無かった。


燃え上がるキメラの体。
・・・・・・キメラは力尽き倒れた。

俺は残った一匹のハーピーを倒し、しばし呆然とする。

終わった・・・
最後は締まりのない倒し方だったが
とにかく生き残ったのだ。

・・・日は西に傾きかけていた。

まずい、またこのまま夜か・・・。

俺は気持ちを入れなおして
地図を確認し、先へ走り始めた。

その時、オレンジ色の物体が目に入った。

カボチャ畑である。
いや、畑じゃないな。おそらく野生のカボチャが
いくつかそこに生えていた。

全力でカボチャを採集し、貪りまくる。
HP回復の効果があったのだ。

採れる限りのカボチャでHPを回復した。
瀕死の俺はめちゃくちゃ助かった!
全回復とはいかないがHPは8割ほどまで回復した。

束の間の回復タイムを済ませた俺は山道を下り続ける。

やがて周囲は暗くなり、夜が訪れた。
このゲームの夜は本当に暗い。

・・・じきに人口の建物が目に飛び込んできた。
砦?

そこは、女ばかりの盗賊団が根城にしている砦であった。

盗賊は襲ってくる気配はなく、普通に話すことができた。
苦しい旅路の末に辿りついた久々の人が居る場所なので少し安心してしまった。
もっとも、宿泊施設も店もないのだが。
人と話せるだけで安心するなんてかなりゲームに没入している証拠だ。

盗賊長とも話し、とりあえずクエストを受諾しておく。
攻略するのは後だ。とにかく街に帰りたい。

名残惜しいが砦を後にし、岩が剥き出しの山道を下っていく・・・。
右手側が崖となっている。ここから滑落したら即死だろう。

ほどなくして、大きな蠢く生物を確認。
鎧に身を固めたサイクロプスだった。

山道を下るためには、絶対にそこを通らなければならない。
交戦は避けられないだろう。
しかしサイクロプスならまだ倒す自信はあった。
心に余裕を持った状態で戦闘開始。

思いのほか、鎧が厄介だった。
鎧に覆われた部分を殴ってもダメージは通ってないっぽい。

しがみついて攻撃する事も試してみる。

よじ登って頭部にたどり着ければ
兜を脱がせて、そのまま頭部を攻撃できる。

しかし、ポーンの援護がないせいか
なかなかそれは難しい。振り落とされてしまう。

いったん離れてスタミナを回復する。
気を取り直して、また俺は飛びついてサイクロプスの体にしがみついた。

たまたまサイクロプスの左腕部分に付いた。
そこもまた篭手に覆われていて
攻撃してもダメージが通らない部分なのだが
とりあえず攻撃を続けてみると・・・

バシィン!という音とともに篭手が震える。
どうやら篭手にもダメージが入るらしい。
これを繰り返せばおそらく壊せるのだろう。

しかし、これにはもう一つ効果があった。

左腕の篭手にダメージが入る瞬間
サイクロプスは大きく体を右側によろけさせるのである。

「これは!」と思い、繰り返し攻撃を続ける俺。
篭手にダメージが入る度に
サイクロプスは体を右によろけさせる。

その先には・・・・・・崖。

崖際まで追い詰めた俺は更に
左腕の篭手を殴り続ける。

バシィン!
サイクロプスはよろけ、ついに崖から身を乗り出すように倒れ込んでいく。
その瞬間に俺は、これは崖から落ちる!と理解し
サイクロプスの左腕から山道の方へ飛び移る!

・・・・・・間一髪である。

崖際から落ちゆくサイクロプスの腕から山道の方へ飛び移る。
そのシーンは、まるで漫画や映画のクライマックスのようだった。

その時思った。
「これ神ゲーじゃね?」と。

と、↑が一番書きたかった事なので
ここからの話は大幅に省略します。

この直後にも、なんだか異様に強い
スケルトンの剣士が登場(明らかに他の敵よりもAIが賢いし装備もカッコイイ)
してガチったり

キメラ再登場(オオカミの群れつき)
で、また必死に長時間戦闘したり

サイクロプスをやり過ごすために
木の後ろに隠れながら移動してたけど結局見つかって戦闘
近くで荷馬車が燃えていたので、おびき寄せて、その炎を踏ませて
ダメージソースとして利用しながら倒したり・・・・・・

とにかく長い長い道のりを経て
ボロボロになりながらも見事生き残り
拠点の街グランソレンへと帰還した俺でした。
そしてメインポーンとの再会と。

────────────────────────────────────

この一連のサバイバルはめちゃくちゃ面白かったです。
ていうかあそこが一番の山場で
もうこれ以上楽しいこと、ドラゴンズドグマで起きないと思います。

事実、燃え尽き症候群みたいな感じで
モチベ上がらずいまだにクリアしてません。
移動が激しくダルいなど不満点も感じるようになってしまって。

この体験で一番重要だと自分で思うのは
「縛りプレイではなく、不測の事態で一人旅になったこと」です。
TV番組の企画で無人島生活するのと
船で遭難して無人島に漂着するのとでは「体験の質」って全然違いますよね。



とまぁ、「神ゲー」と思った瞬間を
こんな超超長文で紹介したわけですが
この時に刹那的にそう感じただけで
その後もプレイしてて移動がダルかったり
不満点も多かったりでゲームそのものの評価はそれほど高得点ではないです。
ただ、こんな体験をし得るゲーム性というのは素晴らしいと思います。

瞬間だけでも「神ゲー」と思えるような
「体験」を与えてくれるゲームである事は確かです。

上に書いたのはドラゴンズドグマでしか起こり得なかった体験です。
その部分については本当に天晴れと言いたい。

しかし・・・俺はファストトラベル大肯定派ですが
もしこのゲームにファストトラベルがあったら
あの洞窟から外に出た時点で
すぐさまファストトラベルで街に帰ったことでしょう。

もしそうしていたら、この一連の体験は有り得なかったわけです。
キメラとの接戦も、サイクロプスとの死闘も無かったんです。

あの素晴らしい体験を丸ごとスポイルされていたかもしれない。
そう考えると・・・・・・
うーん、少し考えてしまいますよね。

いやそれでもファストトラベル実装は必要だとは思ってますが。
ちょっと考えさせられました。
(もしかしたらファストトラベルよりも更にベターなアイデアが
眠っているのかもしれません。)


そもそも「冒険がしたい」という思いと
「ファストトラベル欲しい」って矛盾してるんですよね。
俺含めゲーマーは両方を欲しがります、困ったものです。

あえて不便にするというのは
もはや時代にそぐわないとは思いますが
快適性や利便性だけを追い求める事によって
失われてしまう情緒や体験は確かに存在するという事を認識させられました。
(なんだかコレって現代社会の他の事にも当てはまる気がする・・・)


ドラゴンズドグマの俺的点数 70/100 
素晴らしい点も多いけど不満点も目立つせいで相殺されてしまう。
80点はいかないかな?

でも「可能性」という評価点があったとしたら、そこは満点をあげたいです。


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